勝手に映画化読書シリーズ第5弾
今回は、三秋縋さんの「恋する寄生虫」。
では、簡単にあらすじから書いていきます。
恋する寄生虫
あらすじ
寄生虫好きな女子高生、佐薙ひじり。
コンピューターウイルスを生み出す、高坂賢吾。
ある時賢吾は、和泉という人物から佐薙ひじりの面倒を見るようにと脅迫めいた依頼をされる。
賢吾が自暴自棄の時に作ったコンピューターウイルスの存在をなぜか知っていて、そのことを世間に公表されたくなかったら…というものだった。
佐薙ひじりは、女子高生だか不登校で視線恐怖症。
一方賢吾は、母親の死をきっかけに重度の潔癖症に。
更に10歳も年が離れている…
二人は一体どうなってしまうのか!?
佐薙ひじりと和泉とは、一体何者なのか?
感想
まずはじめに、というか読んでいる途中で引っかかったことが。
その女子高生と少し打ち解けてきたところで(あまり書くとネタバレになってしまうので…)賢吾が呼び出され外出する時に、重度の潔癖症であるのにマスクも手袋もせずに外出する場面があるのですが…

いやいや潔癖症とか関係なくマスクはしろよ!って言いたくなった。
この小説は、2016年に初版(文庫版)が発行されているのですが、読んだのがつい先日でしたので今の世の中とリンクしてそんなことを思ってしまった。
わたしは潔癖症ではないので、発行された当時なら何とも思わなかったのだろう。
それにしても、タイトルにある”寄生虫”と”コンピューターウイルス”うまく結びついてるなぁ。
気になった言葉
動物の意識の例えの中で、
「一回目の苦悩も、千回目の苦悩も、『現在の苦悩』として認識」
希望を抱くことも絶望に沈むことのもなく、あんな風に心静かな状態でいられる…
人としても、”人間万事塞翁が馬”のように心穏やかに過ごしたいものです。
潔癖症もここまでいくと…
賢吾の潔癖症ぶりは、部屋には2台の空気清浄機、フローリングはピカピカ、部屋に漂う消毒液の香り。
外出時の必需品は、使い捨てのラテックス手袋、サージカルマスク、除菌スプレーやウェットティッシュといったもの。
それだけ徹底していても家では100回も手を洗い、誰かが同じ部屋にいたら帰った後に1時間もシャワーを浴びる。
当然電車のつり革や他人が触る部分には絶対に素手では触らない。
食べ物に関しても独特な潔癖っぷりを発揮。
詳しくは、小説で確認するか映画の公開まで楽しみに待っていてください。
(どこまでこの潔癖っぷりが表現されるかはわかりませんが…)
三秋縋
ここで著者をちょっとだけ紹介。
2011年から2013年にかけて、WEB掲示板2ちゃんねるでげんふうけい名義の「人を自殺させるだけの簡単なお仕事です」、「十年巻き戻って、十歳からやり直した感想」、「寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。」などを発表。
作品は複数のまとめサイトに転載された。現在でも上記作品以外のいくつかの作品を著者サイトで読むことができる。
2013年9月、「十年巻き戻って、十歳からやり直した感想」を加筆・修正し『スターティング・オーヴァー』と改題してメディアワークス文庫より出版。作家としてデビューした。
2作目の『三日間の幸福』も、「寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。」を加筆・修正し、改題したものである。
2019年3月、『君の話』で第40回吉川英治文学新人賞候補となった。
※ウィキペディアより引用
主な作品
映画化
恋する寄生虫
2021年公開予定。
監督:柿本ケンサク
脚本:山室有紀子
出演:林遣都、小松菜奈
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